竹本ジュエルの、真珠にかける想い────。

真珠は大きく分けて、海に生息する「あこや」「白蝶」「黒蝶」「マベ貝」から作られる「海水真珠」と、湖などに生息する「イケチョウ貝」から作られる「湖水真珠」に分けられます。

日本で産出される真珠には、三重県・愛媛県・長崎県で作られている「あこや真珠」、石垣島の「黒蝶真珠」、奄美大島の「マベ真珠」、茨城県の「淡水真珠」などがあります。

海外でも真珠は盛んに作られており、オーストラリアの「白蝶真珠」、タヒチの「黒蝶真珠」などが有名です。
近年では中国・海南島でも「中国あこや」が生産されており、湖水真珠では生産量世界一となっています。

皆さまには馴染みがないかも知れませんが、養殖真珠を作るために欠かせない「真珠核」というものがあります。「真珠核」をアコヤガイに挿入することで、初めて真珠は養殖できるのです。
「真珠核」は、主にアメリカ・ミシシッピー川に生息する淡水貝を加工して作られています。この「真珠核」を作る真珠核業は、実は大阪府松原市に集中しており、私の祖父は、この真珠核業の先駆者にあたる人物でした。

竹本ジュエルは、真珠核業から始まっているわけです。
私も、真珠・真珠核を製造販売する家に生まれたものですから、真珠屋の息子として、当時としては当たり前だった同業他社への修行に出され、7年後に家業を継いで今日までの30年間、真珠の仕事に営々努力してきました。

現在、竹本ジュエルの真珠への取り組みの基になっている、修業時代の私の心に深く刻み込まれた「三つの教え」についてお話ししておきましょう。

ひとつめは、私が田崎真珠に入社して三ヵ月後のことです。
長崎県平戸島養殖場の貝周り(アコヤガイに付着するフジツボなどを取り除く作業)に行くよう、辞令が下りました。
営業部に配属され、真珠ビジネスの花形といわれる海外バイヤーとのビジネスを夢見ていた私にとって、これはひどい仕打ちに思えました。
その頃の平戸は、1日6時間しか電気を使えない状態でしたので、日の出から日の入りまでの作業となります。
黙々と貝を掃除する作業は、1時間で何個の貝を掃除できたかを競うだけの単純作業の繰り返しで、私にとっては退屈で仕方ないと感じられる仕事でした。
ある時、行員さんに作業の辛さについて相談してみると、「アコヤガイが命を犠牲にして真珠をつくってくれるのだから、一所懸命仕事をしないと申し訳ない」との言葉が返ってきました。
アコヤガイの誕生から母貝になるのに5年、核入れから2年、一級品のできる確率は千分の一程度…。
真珠養殖の大変さは理解しているつもりでしたが、「頭理解と経験なし新入社員」を、まざまざと痛感させられました。
この経験から、「まずは自分で経験し、解らないことは聞く」「自分で工夫する考え方」「自然の力でできている真珠の素晴らしさ」などを教えていただきました。
これらは竹本ジュエルの「より美しい真珠を提供するために、日々黙々と努力する」という社訓とさせていただいております。

ふたつめは当時の社長からいただいた、「商品は販売しては駄目、買っていただきなさい」という言葉です。
修業時代の私には、この言葉をなかなか理解できずにいました。
しかし、「商品説明も大事だけど、お取引様の今の状況、いま望んでいる商品を世間話の中から引き出し、それに見合った商品を提供することが真珠販売業だ」との教えは、その後27年間実践しております。なかなか思うようにはいきませんが、本音でお話することにより、お取引様の本音も聞けると考えております。

みっつめは親父からよく言われた、「自分の仕事を愛しなさい(真珠を好きと思って見て触れる)」という言葉です。。
真珠はその誕生までに長い年数がかかり、より良い真珠を作るためには自然の力が大きなウエイトを占めている商品ですから、私も親父の言葉をようよう理解したのは仕事に就いてから10年も過ぎた頃でした。
この言葉は、いまも私のなかで心の支えとして、大きな力となってくれています。

以上3つの教えを守って、本当に良い真珠を女性の方々に身につけていただき、「日本あこやが好き」と言っていただけるよう、努力していきます。

竹本ジュエルから未来への取り組み────。

最近では、日本の特産物である「あこや真珠」(和珠)も、海の汚染・養殖場近隣の開発・後継者不足などにより、生産量が減少しています。
特に越物(2年度を越したもの)は、あこや真珠生産量の2割程度になっています。
これは、加工技術の進歩により、真珠層が薄くても一見キレイに見せられるようになったからです。
養殖業者が短期間で換金できることは良いことなのでしょうが、本来自然の産物である真珠に、人為的に不自然な加工をすることで、本当に良い真珠が生まれるわけがありません。

中国・海南島で大量生産される真珠によって、これまで世界で大きなシェアを占めていた日本ブランドの「あこや真珠」は、少々危機的な状況にあります。もともと海外では品質よりも豪華さがもてはやされるきらいがありますので、ピカピカと見た目に派手でさえあれば喜ばれるのでしょう。
日本真珠のブランド力の源は越物に見られる日本産真珠独特の輝き(鈍くほのぼのとした輝き)ですので、微力ながら越物に力を入れ、日本あこやの真髄を理解していただけるようご説明差し上げております。
加工株に比べて見た目の派手さはありませんが、5年以上経過した厚い真珠層の奥から放たれる上品な輝きは、まさに「日本の美」と言えます。いつまでも飽きのこない満足感は、見た目に派手なだけの真珠からは、到底得られるものではありません。

竹本ジュエルでは、日本産の越物真珠ブランドの魅力をお伝えするために…

  1. (1)当社の真珠がどのような行程でできているのかのご説明
  2. (2)真珠の価格は、どのような評価で設定されているかのご説明
  3. (3)嗜好品でもあるので、一概には決められませんが、希少価値のご説明
  4. (4)十年後に買って良かったと思っていただけるような、真珠に対する当社の考え方
  5. (5)ご満足いただける商品作成

以上の5項目を掲げております。

より多くの方々に真珠本来の魅力をご理解いただき、本物の真珠を好きになっていただけるよう、真珠勉強会も定期的に開催する予定です。
表層的なトレンドやコマーシャリズムに左右されることなく、本当に必要なものだけが求められる時代になりつつあります。
ますます、品質・デザイン・機能性が重視されていくこれから、越物真珠を追求してきたノウハウを活かした真珠会社として、皆さまの信頼を得られるべく、日々努力してまいります。

株式会社 竹本ジュエル 竹本佳則

会社概要

会社名
株式会社 竹本ジュエル
TEL&FAX
06-6222-7166
所在地
〒541-0048 大阪市中央区瓦町1丁目6番1号 シティータワー大阪3008
代表者
竹本 佳則

経営理念

  1. 1. 私達は、本当の真珠の良さをお客様に提供する事でお客様の喜びに感動する会社です。
  2. 2. 私達は、本当の真珠を通して信用の輪を作る会社をめざします。

平成21年6月21日株式会社 竹本ジュエル 代表取締役 竹本 佳則

平成21年6月21日株式会社 竹本ジュエル 代表取締役 竹本 佳則

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